温泉レポート11回目は、湯布院で安く入れる無人の「ゆのつぼ温泉」を紹介する。
その温泉とは?
ゆのつぼ温泉
どこにある?
大分県由布市湯布院町川上
大分県の中心、由布市湯布院町にある温泉。
どんな温泉?
由布市によると、江戸時代の文献にも名が残っている歴史ある古湯とのこと。
観光客で賑わう湯布院の「湯の坪街道街道」のすぐ傍にある共同浴場。
特徴は?
まずは、無人の温泉であるところ。番台もないので、玄関前の黄色いポストに入浴料を入れる。
「源泉掛け流し」などの文言は施設のどこにもないが、湯口からはお湯が出続けているので掛け流しといっていいかと思う。
次に、入浴料200円と言う安さ。温泉地・観光地として全国区になっている湯布院で、しかもいいお宿のイメージのある湯布院で、誰が200円で温泉に入れると想像するだろう。
湯布院というのは15年〜20年ほど前、有名人がお忍びで泊まる離れの高級お宿がある温泉地だ、と聞いた時にはそれはそれはドキドキしたものだ。
森の中、一般人が立ち入れない霧のベールに包まれた湯布院。それが私の中の湯布院のイメージだった。
それがまさかの200円でお湯に浸かることが出来る。15年から20年に及ぶ熟成期間は必要ないよ、と当時の私に教えてあげたい。
その間に、高級離れのお宿が似合うラグジュアリー感が身に付いたかというと、相変わらず200円の共同浴場に喜ぶ始末だ。
私は好んでこの手のお湯に入りに行っているのだからこれでいいのだ。(本音はそのベールに包まれていた高級離れのお宿に泊まってみたいが)
「裏の笑屋さんにタオル有ります」との案内板が。観光の途中、急に入りたくなった場合はその笑屋さんへ。
鍵付きロッカーがあるのは安心だ。ただし100円は戻らない。
ロッカーの他にも木棚があるので、空いていなかったらそちらへ。
6人か、ぎゅうぎゅうで8人程が入れそうな浴槽。
洗い場の蛇口は2箇所。お湯のみ出てくる。
浴槽の中にある蛇口は水用。
このようにここ「ゆのつぼ温泉」は無人とは思えないほどとても綺麗だ。造りのおかげもあるのかもしれないが、この清潔さは管理が行き届いている証拠だろう。
だいぶ熱めのお湯なので、カラダが冷えていたこともあり浸かってすぐはピリピリした。
泉質は?
単純温泉
(弱アルカリ性 低張性 高温泉)
源泉名 | ゆのつぼ温泉 |
湧出地 | 大分県由布市湯布院町川上1087−1 |
泉温 | 56.9℃ 気温(13.0℃) |
湧出量 | 測定せず (掘削 動力) |
知覚試験 | 無味・澄明・無味・無臭 |
pH値 | 8.0 |
ラドン | 2.0✕10−10Ci/kg未満 |
分析年月日 | 令和2年4月3日 |
泉質別禁忌症 (浴用) | 該当なし |
泉質別適応症 (浴用) | 自律神経不安定症・不眠症・うつ状態 |
思い出は?
実はここ「ゆのつぼ温泉」に来る前に、金鱗湖沿いの「下ん湯」に入っていた。
下ん湯はその日は湯の出が悪く、カラダが温まるには足りない状態だった。薄着だったこともあり、下ん湯のあとの食事や散策でだいぶカラダが冷え切っていた。
そんな事もあり、ゆのつぼ温泉に浸かってピリピリがおさまったところで、激しい高揚感に包まれた。
重厚感のあるレザーのブランケットに身をくるんでいるような安心感。(どんなだ?)
水圧と心地良い温度でカラダが元気を取り戻していくのが分かる。あがるのが惜しまれる。
単純温泉はその特徴を捉えづらいが、なめらかな肌あたりのよい湯だった。
その他の情報
湯上がりは温泉横を流れる大分川を眺めてぼーとするのもいい。夕方になると橋を渡った先のお宿のライトが綺麗だ。
ひとこと
観光客でごった返す湯布院の街中で、静かに湯に浸かっているギャップを楽しもう
施設情報
〒879-5102 大分県由布市湯布院町川上1087−1
- 入浴料:200円
- 営業時間:10:00~22:00(変動あり)
- 定休日:なし
- 鍵付きロッカー:あり
- 備品:なし(洗面器、風呂イスはあり)
- 駐車場:あり
- トイレの有無:あり
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